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旬の創作料理と宮崎の牛、地鶏と選りすぐりのお酒が自慢です

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5月の旬魚 真鯛(マダイ)

全長120 cmに達する比較的大型の魚。釣りの対象としては大型の個体が好まれるが、食用として多く流通するのは30 - 70 cm程度である。体は側扁した楕円形で、顎が前方にわずかに突き出る。胸鰭は細長く、全長の半分近くに達する。背鰭は前に棘条12・後に軟条10、尻鰭も同様に棘条3・軟条8からなる。尾鰭は大きく二叉する。口の中には上顎に2対、下顎に3対の鋭い犬歯があり、その奥に2列の臼歯がある[4]。
体色は紫褐色を帯びた光沢のある淡紅色で、青い小斑点が散在する。若魚では体側に5本の不明瞭な横縞が出るが、成魚ではこの横縞がなくなる。また、尾鰭の後縁が黒い点でチダイやキダイと区別できる。
太平洋の日本列島各地の沿岸と北海道以南の日本海、台湾や朝鮮半島沿岸、東シナ海、南シナ海に分布する。奄美大島や沖縄諸島海域では少ない[4]。漁獲量は東シナ海、瀬戸内海、日本海の順に多く、太平洋側では南ほど多い。
成魚は水深30 - 200 mの岩礁や砂礫底の底付近に生息し、群れを作らず単独で行動する。肉食性で、小魚、甲殻類、頭足類、貝類など小動物を幅広く捕食する。頑丈な顎と歯で、エビやカニの硬い殻も噛み砕いて食べてしまう。
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養殖マダイ
小川破笠が描いたマダイ
主に温暖な西日本の、波静かなリアス式海岸となった地域において、マダイの養殖が盛んに行われる。宇和海に面した愛媛県宇和島市とその周辺で盛んに営まれ、全国シェアの50%程度を占めている。他の産地は熊本県、三重県、長崎県、高知県、和歌山県などである。
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陽光の差し込む水深では日焼けして体表のメラニンが活性化することで、体色が濃い褐色となる。これで商品価値が下がるため、マダイの養殖生け簀の上には通常黒いネットを張って日焼けを防ぐが、根本的な解決には至っておらず、現在様々な専門機関でマダイの色揚げに関する研究が行われている。また、養殖物は狭い空間で充分な餌を与えられるため、天然ものより身の脂肪分が多い。1.5-2kg程度のものが味が良いとされるが、300gほどのものも「小だい」として出荷される。養殖技術の進歩と共に養殖物が大量に出回るようになって浜価は下がり、スーパーマーケット等にも短冊が日常的に並ぶようになった。このため手に入れにくいような「高級魚」ではなくなりつつある。

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身は歯ごたえのある白身で、淡泊ながらうま味が強い。他の魚に比べて臭みや脂肪などの癖も強くない。また、鮮度の劣化が遅いのも特徴である。刺身、カルパッチョ、焼き魚、吸い物、煮付け、鍋料理、鯛めし、天ぷらなど多種多様な料理に用いられる。
日本では古くからマダイは鮮やかな赤い体色と「メデタイ」との語呂合わせから、めでたい魚と考えられ、慶祝事や神道の祭において欠かせない高級食材とされてきた。約5000年前の縄文・弥生時代の貝塚からマダイの骨や歯が出土したこともある。『古事記』『日本書紀』にもマダイと思われる魚に関する記述がある。『日本書紀』によれば、倭姫命が篠島の鯛を気に入ったことが、伊勢神宮へ捧げられる現代のおんべ鯛奉納祭につながる起源となった[3]。日本最古の和歌集『万葉集』には、
「醬酢に蒜搗(つ)き合(あ)へて鯛願ふ我(われ)にな見えそ水葱の羹(あつもの)」
という和歌があり、古くから日本人がマダイを食べていたことが伺える。平安時代の法令集『延喜式』には、朝廷に献上されるマダイは和泉、伊勢、三河で水揚げされたものに限るといった記述があり、献上されたマダイは宗廊の祭に使われるとある。その後の武家政権時代以降から現代に至るまで、マダイは立派な見かけや赤い体色が盛り付けで見栄えすることから珍重された。
需要が多いため、養殖[3]や放流も行われる。また、マダイにあやかってタイ科魚類は勿論、マダイと似た扁平な体型や赤い体色であればタイ科以外の魚でも、総称して「鯛」と呼ばれたり、○○鯛という名が付けられたりすることも多い(「鯛」の項目参照)。
日本で珍重されるタイだが、世界の別の地域では必ずしも高級魚ではない[3]。韓国では「チャムドム」(참돔)と呼ばれ、日本ほど一般的ではないが食用にする地域もある。台湾では「正鯛」「加臘」と呼ばれ、日本のように高級魚扱いはされないが、刺身や中華風の料理で食べられている。オーストラリアでは、大型のモノが簡単に釣れることや、淡白な味がオーストラリア人の好みに合わない理由から評価が低く、日本ほど一般的な食用魚として流通はしていない。
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